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ガンマン:ショーン・ペン主演 ★★★☆☆  “ボロボロヒーロー”のハッピーエンド(ネタバレ満載)


“ボロボロヒーロー”のハッピーエンド


★★★☆☆ 星 3.5 (ネタバレ満載)


ショーン・ペンがアクション映画に挑戦ということで話題性があったが、たしかに新ジャンルでの活躍ぶりには今後のさらなる展開を予想させるものがある。


かつてコンゴ民主共和国で官僚暗殺作戦に参加した特殊部隊隊員が、数年後突如として何者かに命を狙われ、黒幕を突き止めようと奮闘するさまを描く。


今回のショーン・ペン主演のこの作品で、彼は一流の俳優は何をやらせても一流であることを証明している。



小説を元にした映画ということだが、ストーリーの展開には多少無理があったかもしれない。もちろん小説は読んでいないが、ストーリー的に何箇所か “突っ込みどころ”があって、浸りきれないうらみがある。


元CIA工作員の主人公が別の工作員グループの追跡・殺害をかわすところが見せ場である。経験豊富な主人公は頭脳的に追手の裏をかき、次々に片づけてしまうのが痛快なのだが、あとから考えると、あれはあり得ないな、というところがいくつかある。映画館で観ているときにはすっかり浸っていたのだが、原作の小説ではおそらく違うのではなかろうか。


 



 


コンゴの貧民のために医療支援をしているけなげなヒロイン役のイタリア女優ジャスミン・トリンカは初めて見たが、非常に魅力的な目をしていて印象に残る。


 


 


 タイトル


この映画の日本語タイトルは 「ガンマン」 ということで、タイトルで損をしていると思う。もっと気のきいたタイトルは付けられないものかと調べてみると、英語の原題が The Gunman である。これには呆れた。英語の原題からして能がない。たしかに話がややこしくてタイトルを付けにくいかもしれない。それともあえて西部劇のガンマンのイメージにダブらせたいのだろうか。


 


リアリティに欠ける点


主人公とこの美しい医療ボランティアの女性との熱烈な恋と突然の別れが物語の軸となっているのだが、これもどうもリアリティに欠けている。主人公は突然姿を消して数年ものあいだ何の連絡もしない。そしてずっと愛し続けていたと言うのだ。メールやスマホの時代には説得力に欠ける。


 


 字幕の誤訳


主人公が敵役を追い詰めたところで、自分が気分が悪くなり、めまいがしてへたり込む場面がある。主人公の視線のカメラで、画面がぼやけ、主人公が朦朧としているところを表現しているのだが、その敵役が You don't look well. と主人公に言うのだ。字幕では 「よく見えないんだろ」 と訳されていたが、これは明らかな誤訳である。映像にひきづられたミスである。正しくは、「具合が悪そうじゃないか」 である。


 


結論


主人公は重い病気で、そのハンディを乗り越えながら、敵を追い詰めようとする。ほとんどボロボロになって、血を吐きながらも執念で闘うところが見せ場となっている。トム・クルーズのように頬にかすり傷で奮闘するのとは違う “ボロボロヒーロー” というタイプを提示したところがこの映画の手柄かもしれない。


しかし、政治家暗殺に手を下したにしてはわずかな懲役刑で出てきて、致死的な病気もどこ吹く風で、昔の恋人が甲斐甲斐しく働くコンゴの医療施設に舞い戻ってハッピーエンドである。ハッピーエンドに無理がある印象がぬぐえない。 「うーん、なんかなあー」 と思ってしまうのは私だけだろうか。


 


脇役



主人公を陥れた悪役の一人を演じるスペインの俳優ハビエル・バルデムはいつもながら味のある悪役を演じて作品全体に奥行きを与えている。しかし、この俳優の演じる悪役はいつも無惨な最期である。


 


 



この俳優を 「007スカイフォール」 で見たときは、てっきり坂本龍一かと思ったものである。


 


 


 


 


主なキャストは主人公を演じた米国のショーン・ペン以外はイタリア、スペイン、イギリスといったヨーロッパ人である。そして、この映画の舞台はコンゴに始まり、ロンドン、バルセロナと地球をめぐり飽きさせない。マット・デイモン主演の「ボーン」シリーズやダニエル・クレイグ主演の「007シリーズ」もそうだが、あちこちの国をめぐるのはスパイ映画の楽しみの一つでもある。


  


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